Odooの「Reordering Rules(補充ルール)」は、在庫がある一定の水準を下回ったときに、自動的に発注や製造をトリガーする在庫補充の自動化機能です。以下のようなロジックで機能します。
✅ 補充ルール(Reordering Rules)の基本ロジック
1. 基本的なパラメータ
補充ルールは各プロダクトに対して設定されます。
設定場所:
BOM(部品表) > 構成品の内部リンク > 再オーダー規則(Reordering Rules)
| 項目名 | 意味 |
|---|---|
| Minimum Quantity | 最低在庫数(これを下回ると補充がトリガー) |
| Maximum Quantity | 最大在庫数(これになるまで補充) |
| Quantity Multiple | 補充数量はこの単位の倍数になるように調整 |
| Location | ルールを適用する倉庫または棚(在庫場所) |
2. 補充のトリガータイミング
補充は以下のタイミングで実行されます:
- 手動トリガー(在庫 → 運用 → Reordering Rules → 「補充を確認」ボタン)
- 水平
✅ 水平(Horizon)日数とは?
指定された日数の範囲で将来の需要を見積もって補充を判断する機能です。
具体的には、今日から”水平日数”の範囲内で必要になる数量を見て、それに対して補充が必要か判断します。
📌 例:水平 = 10日 の場合
- 今日が 6月10日 とすると、Odooは 6月10日〜6月20日までの需要(Delivery, Manufacturing, Transferなど)を参照。
- この期間中に在庫が不足すると見込まれる場合、今の時点で補充指示(例:購入オーダーや製造オーダー)を作成します。
✅ 使い方と効果
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 使い方 | 「再オーダールール」の設定画面で入力(空白でも可) |
| 0または未入力 | 水平を考慮せず、現時点の在庫状況だけで補充を判断 |
| 日数を入力 | 将来の見込み需要も含めて、先手を打って補充する |
🎯 いつ使う?
- **納期がかかる部品(リードタイムが長い)**の補充判断に有効
- 定期的に大口注文が入る品目などで活躍
- ジャストインタイムではなく、余裕をもった在庫確保が必要な業種
🧠 補足
「水平日数」は「リードタイム」とは異なり、補充すべきかどうかを判断する期間の視野です。
逆にリードタイムは、「注文から納品までにかかる時間」です。
3. 補充の処理内容(発注 or 製造)
商品の「調達方法(Routes)」と「仕入先/製造設定」に応じて、以下が自動作成されます:
| 調達方法の設定 | 補充時に作成されるもの |
|---|---|
| Buy(購買) | RFQ(見積依頼) |
| Manufacture(製造) | 製造オーダー(MO) |
| Dropship(直送) | 顧客への直接出荷伝票 |
| Replenish on Order(MTO) | 顧客注文に応じた補充 |
4. 補充数量の決定ロジック
補充される数量は以下で決定:
textコピーする編集する補充数量 = Max Quantity − 現在の在庫数量
(ただし、Minimum Quantityを下回った場合のみ補充)
さらに、Quantity Multipleが設定されていればその倍数に繰り上げられます。
5. 例:補充ルールの動作シナリオ
| 設定項目 | 値 |
|---|---|
| Minimum Quantity | 10 |
| Maximum Quantity | 50 |
| Quantity Multiple | 5 |
| 現在の在庫数量 | 7 |
→ 補充数量 = 50 – 7 = 43 → 45(5の倍数に切り上げ)
→ 自動的に 45個の発注書 または 製造オーダー が生成されます。
✅ 補充ルールと連動する設定要素
- 商品の補充ルート(Routes)
- Buy, Manufacture, Replenish on Order (MTO) など
- 仕入先情報
- RFQを作成するには、商品に仕入先情報が必要
✅ よくある注意点
| 状況 | 解決方法 |
|---|---|
| 発注書や製造オーダーが作成されない | 商品に仕入先が登録されているか、ルート設定がされているか確認 |
| 補充が発生しない | Minimum Quantity未満になっていない、またはスケジューラ未実行 |
| ドロップシッピングが動作しない | 商品のルートと、顧客注文での設定を要確認 |
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