開発ポータル用:ビュー設定説明書(業務コンサルタント向け)
この説明書は、Odoo開発ポータルでビュー作成依頼を入力する際のガイドです。
「common settings」では、ビューの種類に依存せず共通で設定できる内容をまとめています。
一覧ビュー・フォームビュー・検索ビュー・Kanbanビュー・グラフビューのいずれでも利用できます。
1. 表示制御(フィールド選択・ソート設定)
1-1. 表示フィールド選択
- ビューで表示する項目(フィールド)を選択します。
- 必要な情報を一目で確認できるよう、業務目的に合わせて選びます。
入力例:
- 販売注文一覧 → 「顧客名、受注日、金額、ステータス」
- 請求書詳細 → 「請求書番号、請求日、金額、支払条件」
デフォルトソート(Sort by)
- ビューを開いたときに、レコードをどの順序で表示するかを指定します。
- 昇順(小さい値・古い日付から順に)または降順(大きい値・新しい日付から順に)を選択します。
入力例:
- ソートフィールド:作成日 ソート順:昇順 OR 降順
デフォルトグループ化(Default group by)
- 初期表示時に、レコードを特定のフィールドで自動的にグループ化する設定です。
- 一覧画面で大量データを整理する際に便利です。
入力例:
- 販売注文一覧 → 「顧客別にグループ化」
- 請求書一覧 → 「ステータス別にグループ化」
1-4. デフォルトフィルタ
- 初期表示時に特定条件を自動で適用する設定です。
- 特定の条件でデータを絞り込みたい場合に利用します。
2. 操作権限制御
ビュー上で利用者がどの操作を行えるかを制御する設定です。
依頼時には「画面上での制御」なのか「システムレベルで禁止したいのか」を明確に記載してください。
| 設定項目 | 内容 | 例/備考 |
|---|---|---|
| can create | 新規レコードを作成できるか | 「請求書は手動作成を許可しない」 |
| can edit | 既存レコードを編集できるか | 「販売注文は編集不可」 |
| can delete | レコード削除を許可するか | 「顧客マスタは削除禁止」 |
| enable mass editing | 一覧画面上での一括編集を許可するか | 「販売注文の金額フィールドは一括編集を許可」 |
| show invisible elements | 開発用設定。表示条件で隠されたフィールドを可視化するか | 通常は「いいえ」でOK |
注意
- 画面上の操作制御:Studioで設定可能(リスト編集許可など)
- システムレベルで制御:開発者による権限設定が必要(削除禁止など)
3. 作成時の動作(新規レコード作成時の表示モード)
Odoo Studioで設定できる「作成時の動作」には3つのモードがあります。
業務目的に合わせてどれを使うかを依頼時に指定してください。
| 作成時の動作 | 説明 | 適した業務ケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| インライン | 一覧ビュー上で直接、行を追加して入力する | – データ量が多く、入力効率を重視したい場合 – 簡単なマスタや日次明細入力 | – フォームビューを開かないため、必須項目が多い場合は不向き |
| モーダルダイアログ | ポップアップ画面(モーダル)で詳細入力する | – 入力項目が多い場合 – 関連項目をまとめて入力したい場合 | – ダイアログ内で必要項目をすべて設定できる |
| クイック作成 | 最低限の項目だけ即時入力し、必要に応じて後から編集 | – 顧客名や商品名など、最小限の情報だけ先に登録したい場合 – 後で詳細を補完する運用 | – 追加設定が必要な場合、ユーザーが必ず後から詳細編集するルールを決めるとよい |
3-2. デフォルト値の設定
- 新規レコード作成時に自動で入力される初期値を設定できます。
- 定型業務の効率化に役立ちます。
入力例:
- 「請求日=本日を初期値に設定」
- 「支払条件=30日後を自動設定」
3-3. レコード複製(Allow duplicate)
- 既存レコードを複製して新規作成を許可するかどうかを指定します。
設定例:
- 「見積書は複製可」
- 「請求書は複製禁止」
3-4. アーカイブ機能(Enable archive)
- レコードを削除せず非表示にする「アーカイブ機能」を有効化するかを設定します。
設定例:
- 「失注案件はアーカイブで管理」
- 「製造済み商品はアーカイブしない」
4. ビューの意味(AI学習用途)
この項目は、開発ポータル独自のオリジナル設定です。
「なぜこのビューが必要なのか」を記載することで、将来的にAIがビューの目的を学習し、
自動でSQLを組み立てる際の参考情報として活用します。
入力例:
- 「顧客別の販売額を可視化し、営業チームで共有するため」
- 「請求書ステータスを一目で確認し、未回収を早期発見するため」
- 「在庫残高を商品カテゴリ別に分析するため」
設定例:
【対象アプリ/モデル】
販売注文(sale.order)
【作成するビュー種別】
一覧ビュー(リスト)
【設定内容】
・表示フィールド:顧客名、受注日、金額、ステータス
・初期表示時の並び順:受注日 降順
・初期グループ化:顧客別
・デフォルトフィルタ:ステータス=「見積依頼中」
・検索対象項目:顧客名、商品コード
【対象ユーザー】
営業チーム全員
【備考】
顧客別の販売状況を一目で見られるようにする目的
まとめ
- common settings では、ビューの種類を問わず共通で設定すべき内容を整理
- コンサルタントは「どう見せたいか」「どう操作させたいか」を明確に入力
- 複雑なJOINや条件ロジックはStudioで対応できないため、必要に応じて開発依頼する
ビュー別:個別に設定できること(Studio前提)
Form view
| 項目 | できる? | 設定場所 / 補足 |
|---|---|---|
| ビュー名 | 〇 | ビューのプロパティ |
| モデル | 〇 | ビューのプロパティ(対象モデル) |
| ヘッダー表示/非表示 | 〇 | <header>内のボタン類を削除 or 可視条件(Studioでボタンの表示条件設定) |
| フッター表示/非表示 | 〇 | <footer>内のボタン類を削除 or 可視条件 |
| 優先度(並び順) | 〇 | ビューの「優先度」(数値が小さいほど優先) |
注:ヘッダー/フッターは“全体トグル”というより 中のボタンを出す/消す・条件で出し分けの運用になります。
List (Tree) view
| 項目 | できる? | 設定場所 / 補足 |
|---|---|---|
| ビュー名 | 〇 | ビューのプロパティ |
| モデル | 〇 | 同上 |
| インライン編集 | 〇 | リスト設定で「編集を許可」(= editable) |
| ページ当たりの行数 | ✕(ビュー単位では不可) Studioではできないがポータルではできるようにする | 既定のページングはWebクライアント側。Studioから 1ビューだけの件数変更はできません。 |
代替:絞り込み・デフォルト並び・グループ化で“見える量”を調整。大量編集はインライン編集やバッチアクションで対応。
Kanban view
| 項目 | できる? | 設定場所 / 補足 |
|---|---|---|
| ビュー名 | 〇 | ビューのプロパティ |
| モデル | 〇 | 同上 |
| デフォルトグループ化 | △(ビュー内ではなく Action/Search で指定) | 初期の列分けは Actionのcontextで group_by または 検索ビューのフィルタを既定ON。Kanban自体に“初期グループ”直指定トグルはありません。 |
| クイック作成(トグル) | 〇 | Kanban設定で quick_create / group_create を有効化(Studioで可) |
| ドラッグ可能フィールド | △(列を作るグループ化フィールド) | 実体は 列の基準=group_by対象フィールド(例:stage_id)。“ドラッグ先の列”はこのフィールドで決まるため、Action/Search 側で指定します。 |
Calendar view
| 項目 | できる? | 設定場所 / 補足 |
|---|---|---|
| ビュー名 | 〇 | ビューのプロパティ |
| モデル | 〇 | 同上 |
| 開始フィールド | 〇 | Calendar設定(開始日時フィールドを指定) |
| 終了日フィールド | 〇 | 同上(無ければ duration で代替) |
| 色分けフィールド | 〇 | Calendar設定(colorフィールド) |
| デフォルト表示(⽉/週/⽇) | 〇 | Calendar設定で既定ビュー(例:月)を選択 |
Search view
| 項目 | できる? | 設定場所 / 補足 |
|---|---|---|
| ビュー名 | 〇 | ビューのプロパティ |
| モデル | 〇 | 同上 |
| 優先度 | 〇 | ビューの「優先度」 |
| (補足)デフォルトフィルタ | △(開発者設定が必要) | Studioでフィルタ追加は可。ただし“初期ON(default="1")”はXML上の属性で付与が必要→依頼で指示すれば反映可。 |
その他のビュー(Graph / Pivot / Gantt など)
| 項目 | できる? | 設定場所 / 補足 |
|---|---|---|
| ビュー名 | 〇 | ビューのプロパティ |
| モデル | 〇 | 同上 |
| 優先度 | 〇 | ビューの「優先度」 |
追加でよくある指定:
- Graph:指標(measure)・軸(dimension)・チャート種別(棒/折れ線/円)
- Pivot:初期の行・列軸、集計指標
これらはStudioである程度指定できます(細かな“初期状態の固定”はAction/Searchで補完)。
まとめ(修正ポイント)
- OK:各ビューの「名前・モデル・優先度」、Formのヘッダー/フッター可視、Listのインライン編集、Kanbanのクイック作成、Calendarの開始/終了/色/表示モード、Searchの優先度。
- 要修正:
- Listのエクスポートボタン → ビュー単位ではなく 権限で制御。
- Listのページ当たり行数 → Studioでは個別変更不可。
- Kanbanの“デフォルトグループ化” → Action の
context group_byまたは Searchフィルタ既定ONで指定(ビュー内トグルではない)。 - Searchのデフォルトフィルタ → フィルタ作成はStudioで可、初期ONは開発者側で属性付与が必要(依頼で指示すればOK)。
1. 優先度の意味
Odooでは同じモデルに複数のビューが定義されていることが多いです。
たとえば:
sale.orderモデルには「標準のフォームビュー」「Studioで作ったカスタムフォームビュー」「他モジュールで追加されたフォームビュー」など複数存在します。- どれを使うかは 優先度の数値で判定されます。
ルール:
- 数値が小さいほど優先される。
- Studioでは次のようにマッピングされています:
| Studioの表示 | 内部のpriority値 | 適用順位 |
|---|---|---|
| 高 (High) | 0 または 1 | 最優先で適用 |
| 標準 (Standard) | 16 | デフォルト |
| 低 (Low) | 32 | 他に優先度高いビューがあれば後回し |
2. 優先度の使いどころ
(1) Studioで作ったビューを優先したい場合
- Studioでビューを作ったら「優先度=高」にすることで、標準ビューよりStudioビューが優先的に適用されます。
例:
- Odoo標準の
sale.orderフォームビュー → priority=16(標準) - Studioでカスタムしたフォームビュー → priority=0(高)
→ 販売注文を開いたとき、Studioビューがデフォルトで使われます。
(2) モジュールを複数入れている場合
- サードパーティモジュールが追加ビューを持つ場合もあります。
- 優先度を「高」にすると、自社用に作ったカスタムビューを常に最初に適用可能です。
(3) 低優先度ビューの使い道
- あえて「低」にすると、基本は標準ビューを使い、必要なときだけ手動で切り替えられます。
- 例:請求書に2種類のフォームを用意し、特殊帳票用は「低」に設定。
3. 注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| モデル単位の適用 | 優先度はモデル単位で効く。同じモデルのビュー間でのみ比較される。 |
| ビュー切り替え可能 | 優先度が低くても、画面右上の「ビュー切替」で選べば使える。 |
| Studio以外での変更も反映 | 開発者がXMLでビューを追加した場合も、この優先度ルールで競合解消。 |
View 詳細画面変更願い
リストビューのエクスポートボタンはStudioでは設定できないので省いてください
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