Odoo 会計 期首残高のインポート

✅ Odoo 会計導入の基本ステップ(初期設定・インポート編)


① 期首残高のインポート(Opening Balance)

目的:
前会計ソフトやExcelで管理していた財務諸表をもとに、Odoo上で会計を継続するための初期状態(財政状態)を再現。

操作の流れ:

  • 「会計 → 設定 → 仕訳帳」から「Opening Balance」仕訳帳を作成(もしくは確認)
  • 各勘定科目の期首残高仕訳(account.move)仕訳明細(account.move.line) として記録
  • 借方・貸方の金額は必ず一致させる
    • 差額が出る場合は「999999 調整勘定」などを使用してバランスをとる
  • インポート後、「ドラフト仕訳」を確認し、「投稿」して正式登録

注意:このステップでは「売掛金」「買掛金」なども含めてインポートする場合、請求書のインポートは不要です(次項とどちらか一方のみ)。
請求書もインポートする場合は、期首残高に売掛・買掛を含めないようにします。


② 未収未払のインポート(Receivables / Payables)

目的:
未収の売上(請求書)や未払いの仕入を、Odooに「請求書」として登録し、支払・入金と結びつける。

操作の流れ:

  • 「会計 → 顧客 → 請求書」または「仕入先 → 請求書」から請求書データをインポート
  • インポート形式(例):
Number, Partner, Invoice Date, Due Date, Reference,
Invoice Lines/Unit Price, Invoice Lines/Label, Invoice Lines/Account
  • 読み込み後、「ドラフト」で確認し、「確認」して正式登録
  • この方法では、売掛金や買掛金の残高が請求書から自動的に反映される

注意:請求書を使う場合は、Opening Balanceに売掛金や買掛金を含めないようにします(重複計上となるため)。


③ 銀行残高の確認・同期

目的:
現預金残高の期首状態をOdooに反映し、将来的な取引との照合(銀行照合・自動仕訳)を可能にする。

方法:

  • 銀行口座を「会計 → 銀行」から作成(口座ごとに1件)
  • Opening Balanceの仕訳で、現金・預金残高も入力(例:普通預金100万円)
  • 将来的に銀行明細と突合せる場合、API連携やCSV取り込みの設定を追加可能

④ 総勘定元帳・財務諸表の確認

目的:
初期データの登録が正しく反映されているかを科目別に確認し、帳簿上の整合性を確保する。

操作の流れ:

  • 「会計 → 会計 → 総勘定元帳」から各科目の明細を確認
  • 「損益計算書」「貸借対照表」などのレポートも確認可能
  • 勘定科目は会社単位で一意に管理
    • 不要な科目は「アーカイブ(Deprecated)」可能

🔁 Odoo会計導入時の注意点まとめ

操作対象使用する画面/モデル備考
期首残高account.move + account.move.line売掛・買掛含む場合、請求書は不要
請求書(顧客/仕入)account.move (type = invoice/bill)開始時の請求残高がある場合に使用
現金・銀行残高account.move.line or 銀行口座明細連携も将来的に可能
総勘定元帳Odoo画面:会計 → 総勘定元帳BS/PLとの照合にも使用
flowchart TD
    A[スタート] --> B{旧システムからの移行データ}
    B --> C[期首残高データ]
    B --> D[未回収・未払請求書]
    B --> E[銀行残高]

    C --> F[Opening Balanceとして仕訳登録]
    D --> G[請求書として登録]
    E --> H[現金・預金の残高仕訳<br/>または銀行明細との連携]

    F --> I[借方・貸方バランスチェック]
    G --> I
    H --> I

    I --> J[総勘定元帳で確認]
    J --> K[損益計算書 / 貸借対照表を確認]
    K --> L[完了]

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